台湾自転車一周10日目: 池上弁当と瑞穂温泉と自転車事故と(池上~花蓮)

   

無題

総走行距離: 56 km

消費カロリー: 1604 kcal

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【注】前回から台湾シリーズの更新が完全に止まっていました。2016年3月26日に、TBS 世界ふしぎ発見「台湾一周♡ぐるっと環島(ホァンダオ)」で台湾自転車一周の特集が放送されたらしく、本サイトのページもアクセス数がとんでもないことになっていました。これも良いきっかけと思って、途中で止まっていた更新を再開します。

 

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朝日がのぼる頃に起床。この日の朝は東の空に太陽が出ているのに、頭上の雨雲から激しい雨が降っているという不思議な天気だった。この日はテントで寝ていたので、屋根のあるところにテントをはってよかったと思う。テントを片付け、身支度を整えて出発する。

 

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本日の最初の目的地はコチラ。池上弁当のお店「全美行」。駅のプラットフォームでも買える有名な駅弁屋さんらしい。赤い垂れ幕に「感謝日本NHK電視台なんたらかんたら」と書いているので、恐らくNHKにも紹介されたことがあるのだろう。

 

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店内。

 

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店内では、日本語が上手で気さくなおばちゃんと少し会話。何度も日本を訪れているようで、東京のデパートでも時々弁当を売っていると言っていた。自転車で台湾を一周していると告げると、加油!と言ってくれ、おまけ投げキッスをくれた。笑

 

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弁当を買い、気を取り直して出発。さすが米どころの池上、山に囲まれた田園地帯でとても美しい風景だった。

 

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のどかな自然の中を時々走る電車も、田舎の風景の1つとしていい感じだった。鉄道台湾一周旅行でこの辺りがハイライトというのも納得の景色。

 

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さらに自転車で北上し、瑞穂(みずほ?)温泉へ。疲れた体を癒せると思って、数日前からとても楽しみにしていた。

 

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この個人池というのが個室お風呂となっている。一方、公衆温泉では男女混浴となっており、水着を着用しなければならない。今回は水着を持っていないので個室を選択。お湯は少しぬるめだったけど、この日は雨がふったりして少し肌寒かったこともあり、とても良いお湯で気持ちがよかった。

 

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風呂あがりに池上で買った弁当を食べる。肉・ご飯・卵と、とてもエネルギー源が豊富でおいしかった。

 

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昼ごはんを食べ、瑞穂温泉を立ち去ろうとした時に事故は起きた。この急な下り坂を降っていた時、濡れた石でスリップして、派手に転倒して自転車から転げ落ちた。地面にたたきつけられて一瞬上下左右がわからなくなった。起き上がってあたりを確認すると、どうやら自転車は故障してなさそうだった。しかし、痛みを感じて右脚を見ると、足首に傷口がパッカーと開いており血がドクドクと流れ出ている。大変だ何とか止血しなければ、と思うも応急処置用のティッシュと絆創膏程度しか持っていない・・・ 傷口は絆創膏と同じくらい大きい。

 

そこで、坂を再び登って瑞穂温泉のスタッフさんに助けを求めることに。言葉は通じないものの、傷口と流血を見て女性のスタッフさんが救急箱を持ってきてくれまた。やさしいスタッフさんに感謝。頂いた濡れティッシュとガーゼを傷口にあて、血が止まるのを待つことに。

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受付カウンター付近にて、血が止まるのを待つ。電光掲示板には「瑞穂の温泉はご光」の文字が。御利益がありそうな響だ。

カウンターに座って止血していると、日本語を話せる温泉スタッフのおじいちゃんが近寄ってきて「足の怪我が大変だから、車で病院に行きましょう」と言ってくれた。なんと、車で病院に連れて行ってくれるそうだ。車内で話していると、おじいちゃんは日本統治時代に習った日本語を今でも覚えていて、今でも少し話せると言っていた。病院に着くまでの20分位の間に、日本統治時代の思い出やその後の中華民国時代のことを教えてくれた。

 

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病院ではおじいちゃんがお医者さんに状況を説明してくれ、応急処置をしてもらった。傷口を消毒して、これから自転車を漕いでも血が流血しないように包帯でぐるぐる巻きにしてもらった。病院が終わった後、再び車で瑞穂温泉に戻る。別れ際、おじいちゃんに何度もお礼を言い、「瑞穂温泉にまた来ます」と告げてお別れをした。

 

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そして花蓮に向けて再び自転車をこぎ始める。あたりはすっかり真っ暗に。

途中、通り雨に雨に打たれる。不注意による事故でかなり時間をロスしてしまったので雨宿りをする時間もない。。。びしょびしょになりながらひたすらペダルを漕ぐ。せっかく病院で消毒して巻いてもらった清潔な包帯も、雨に打たれて泥だらけになってしまった・・・

 

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ビショビショ・泥だらけになって花蓮のユースホステルに到着。オフシーズンだったこともあり、この日はほぼ貸切状態だった。

このユースホステル、たまたまオーナーは留守らしく、受付はオーナーの女友達がやっていた。

この友達のお姉さんは日本語を勉強して話せる人だったので、「今日は事故にあうし、通り雨に打たれるし、本当にツイてない一日だった。」と告げると、

「悪いことがあった日には、良いことがあるべきなのよ」

と言って、水餃子のお店にバイク二人乗りで連れてってくれ、しかもご飯台をオゴってくれた。信じられない!

 

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水餃子、スープ、肉まん。どれも最高に美味しかった。

 

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受付をしていた心優しいお姉さん。おいしい水餃子ごちそうさまでした。

お姉さんにお礼を言い、貸切状態のユースホステルに戻る。ドラッグストアで買った消毒液を塗り、新しい包帯を巻きながら長い一日をふり返る。自転車事故・にわか雨とアクシデントが多くて散々な一日だったけど、アクシデントの後に台湾の人の優しさに触れ、最高の体験ができたのではないかと思う。

ちゅーす

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