台湾自転車一周

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2014年3月、自転車で台湾を一周する環島(ホァンダオ)をしました。総走行距離は1072km。

「何で台湾一周をしようと思ったの?」と聞かれると、ただ行きたいと思ったからと答えている。見知らぬ土地を旅したかった、台湾の隅々を見てみたかった、(現実的な距離で)自転車旅行してみたかった。強いて言うならこの3つなのだけれど、実際、答えに窮するほど動機はぼんやりしている。今思うと、博士論文の執筆で単純に疲弊していたのかもしれない・・

台湾はオランダ、清、日本、中華民国によって支配されてきた無主の土地で、過去50年間(1895-1945年)は日本の一部として存在していた。昔は台湾の高校が甲子園にも出ていたらしい。過去の海外領土にして親日国、高齢の方は今でも日本語を話せる、などの話を聞いて台湾に新鮮な興味をもった。

実際、これまでに自転車で旅行なんてしたことはなかったし、ましてや海外に行くことなど考えたことがなかった。準備にバタバタしたり、空港でドキドキしたり、アクシデントに見舞われたり、自転車を漕ぎ続けてしんどい思いをしながらも、普通の旅行にはない最高の体験ができたと思う。この記事では、台湾を自転車で一周したときの記録・思い出を簡単にまとめる。

 

台湾へ行く前の準備

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■ 概要

  • 期間: 12日間(うち1日は休憩・観光)
  • 総距離: 1072km
  • 一日あたりの走行距離; 約107km/日
  • スポンサー: モンベルチャレンジ支援プログラム

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コースは写真のように、台湾の海岸線を反時計周り。台湾の道路は右側通行(日本と反対)なので、海がよく見えるという理由から反時計周りにした。実際、右車線の方が海外線の写真をきれいに撮れることが多く、反時計回りにして正解だったと思う。この期間中は、高雄で観光した1日を除いて、平均して1日あたり100kmを走っていた。

■ 台湾の気候・景色

 

・3月は10-20℃くらいの過ごしやすい気温、天気はほとんどくもりだった。自転車に乗るには最高の気候だが、もう少し晴れてると景色がきれいだろう。
・台湾の西側は中国本土に近いため大気汚染がひどい。そして国道沿いは同じような景色が続く。西側は正直あまり楽しくなかった。
・台湾の東側は自然が多く、景色が素晴らしかった。ただし、コンビニが70km程ない区間があるので色々と準備が必須。
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第二の都市、高雄にて。

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池上郷の花畑。
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花蓮と南澳の間の道は記憶に残る絶景だった。ただし、自転車レーンのない山道で危険。

 

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残された神社の鳥居とセブン-イレブンの風景はほとんど日本のよう。

 

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日本統治時代から残る温泉が今も営業していた。しかも行った日はたまたま無料で開放されていた。

■ 台湾についての雑感

・治安は外国の中ではトップクラスで良いと思う。治安面では身の危険を感じることはなかった。
・台湾の人は親切で親日、というのは本当だと思う。
・一方、最も怖かったのが野犬。ときどき追いかけてくるので全力で逃げるしかなかった・・・
・観光従事者はだいたい簡単な英語が話せるが、基本的に英語はあまり通じない。ご高齢の方(特に東部)は日本語が話せることがある。最後の手段は筆談(漢字だとわかるかもしれない)、それでもだめならボディーランゲージ。
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台湾・上海・日本のミックスルールで大富豪をした。
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池上郷の弁当屋のおばちゃん。日本語がうまかった。
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高雄の夜市にて。

■ 宿泊

  •  人の家
  •  テント
  •  ホステル
 人の家、というのはホストを探せるCouch Surfingでリクエストを送り、承認してもらった家に泊めてもらった。実際、泊めてくれたホストが別の友人を紹介してくれたので、ホスト探しに苦労することはなかった。ホステルはちょうどこの時期、人が少ない期間だったようで、6人部屋を一人占めしていた。ホステルの宿泊費は一泊450-550NT程度(1800円前後)。
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花蓮のホステル。非常にきれいでいい感じ。
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台湾は一年を通して雨が多い。雨が振りそうな日は公園などの屋根の下を見つけて、テントをはった。重いテントや寝具を持ち運ぶのは正直どうかと思ったが、雨が降った時に「今日はあきらめて明日がんばろう」と予定を変更できたので、まあ結果オーライだったと思う。

■ お金

12日間の滞在にかかった費用は以下のとおり。
飛行機往復チケット: 約50,000円
滞在費の合計: 約50,000円
空港でオーバーサイズの自転車を預ける費用:
行き10000円、帰り0円(なぜか帰りは請求されなかった)
合計  11万円

1日に四食とか食べていた(自転車で6時間走ると2100キロカロリーほど消費する)ので、滞在費のほとんどは食費に消えた。あとは宿泊費やマッサージに行ったり、観光したり。物価は日本の7割くらいの印象で少し安いかなという感覚。他のアジア諸国に比べるとそこまで安いと感じない。

 

■ 台湾自転車一周の記事





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公開日:
最終更新日:2016/04/04


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