【ドナウ川自転車旅行】マウトハウゼン強制収容所に行ってきた

   

この日はオーストリアのリンツ(Linz)付近をスタート。

 

リンツ市街。この日の天気はあいにくの雨模様。

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ドナウ川の水はとても濁っていた。

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途中、Linzから15kmくらい走ったところで、2人のタイ人(男)に道を尋ねられた。話をしてみると、そのうち1人はリンツ在住らしく、さらに昔日本に住んでいたこともあるという。(余談だが、彼は日本でバーをやっていて皆にママさんと呼ばれていたらしい。「これはもしや?」と思ったが詳しくは聞かないことにした。笑)

 

道端でしばらく世間話をしていて、その後、

「ヒトラーの家が近くにあるけど、これから一緒に行く?」

と言われた。これまでに観光らしいことを全くしていなかったので、

「うんいいよ」

と返事をして同行することに。

(行ってみると、そこは家ではなく強制収容所だったのだが・・・)

マウトハウゼン強制収容所 wikipedia

 

 

ナチス時代の収容所で最も有名なのは、ホロコーストの舞台として知られるポーランドのアウシュビッツ強制収容所だろう。一方、今回訪れたマウトハウゼン強制収容所はアウシュビッツのような絶滅収容所ではなく、強制収容所に分類される。

マウトハウゼン強制収容所での死者数は16~32万人と言われ、絶滅収容所を除くと他の強制収容所の中でも最も犠牲者数が多い。犯罪者や反社会分子とみなされた囚人が収容され、労働・拷問・人体実験などが行われた。

囚人たち。

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各国の死者数の割合は英語版wikiによると、ソビエト 39%、ポーランド 40%、ドイツ・オーストリア5%、イタリア4%、ユーゴスラビア4%、スペイン4&、その他となっている。

 

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急な坂を自転車で登り、マウトハウゼン強制収容所に到着。

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チケット売り場でチケットを購入。入場料は詳しく覚えていないが、3ユーロくらいだったと思う。どうやら日本人はあまり訪れないようで、ドイツ語・英語・スペイン語・イタリア語でしか対応していなかった。

 

囚人の部屋。

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収容されていた囚人のベッド。とても狭く、固そうだ。

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Raum der Namen (名前の部屋)

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近くでみると、人の名前が並んでいる。

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マウトハウゼン強制収容所の死亡者のうち、名前のわかっている81000人の犠牲者の名前が並べられている。ロシア語やヘブライ語で書かれた名前もいくつか見られた。

 

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次はガス室へ。

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1942年の3月から1945年の4月までの間に少なくとも3455人がこのカス室で殺されたことがわかっているとのこと。

 

ガス室。まさにこの部屋で毒ガスによる処刑が行われていたことと思うと、なかなかカメラの撮影ボタンを押すことができなかった。

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犠牲者の国などからの追悼メッセージ。スペイン語やイタリア語のものも。

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見学を終え、外に出ると降っていた雨が止み、快晴が広がっていた。

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この場所のインパクトはかなり強く、見学して暗い気持ちになっていたので、晴れたことで少し気分が回復した。

 

 

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