自転車を分解・梱包して飛行機で海外に送る手順まとめ

   

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海外に自転車を持って行こうと思った時、最も困ったことは自転車を海外に送る方法でした。海外で自転車を到着日に、確実に受取りたいので、国外宅急便でホテルに送るわけにはいきません。そう考えると、空港のカウンターに自転車を持込み、預け荷物として海外に持って行く方法がベストという結論になりました。これを実行するためには、次の3つステップが必要となります。

  1. 自宅で自転車の分解と梱包
  2. 自宅から日本の空港まで送る
  3. 日本の空港から預け荷物として運び、到着時に海外空港で受け取る。

 

これらについて、Googleで調べてもあまりヒットしないし、まわりに聞いてみてもやったことがある人はいませんでした。自転車の本を探してみましたが、自転車を分解して海外に送る手順などほとんど書いていませんでした。

色々と調べた結果、羽田空港で預け荷物として手続きをして、無事に台湾の空港で受け取ることが出来ました。今回は特に、1つめと2つめのステップ、つまり梱包・郵送について書きたいと思います。3つめのステップは下の記事に書きました。

 

参考記事:羽田空港で手続をして、台湾の空港で無事に受け取りました。

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目次

  1. 分解前の準備
  2. 自転車の分解
  3. 郵送業者に依頼

 

 

1. 分解前の準備

まずは自転車を入れる箱を準備しなければいけない。各候補の特徴は下の通りと思います。

 

良い点 悪い点
輪行袋(ソフトケース) 簡単、たたんで持ち運び可 有料(数千円)、故障する可能性
ダンボール 無料、割りと安心な強度、現地調達可、捨てられる  ダンボール・梱包材の準備
自転車用ハードケース 頑丈で最も安心 やや高価(1~2万円)、捨てられない

 

ソフトな輪行袋は電車での移動(輪行)が目的ならば軽くて便利ですが、飛行機の預け荷物だと空港係員に雑に扱われることもあるので、自転車の故障が心配。自転車のレースなどで宿泊場所が決まっていて、今後も何度か飛行機輪行をする予定があるならば、オーストリッチのOS-500(800×1280×230mmサイズ)のようなハードケースが最適だと思います。自分のような海外ツーリングの場合、ハードケースを預ける場所がない(そしてハードケースを捨てる勇気もない)ので、捨てられて現地調達可能なダンボールに梱包することにしました。

 

ダンボールは近所の自転車屋にお願いして譲ってもらい、歩いて持って帰ってきました。頂いたダンボールはママチャリ用で、サイズは縦27×横138×高さ78 =243 cm。

 

 

自転車の分解

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とりあえず、片ペダル、両タイヤをはずしました。これによりむき出しになったパーツには緩衝材で保護。

ペダルを外すのにはペダルレンチというものが必要らしく、急いで買いに行きました。

 

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(最初にしとけばよかったのですが)ライト、サイクルコンピューターなどをはずします。ネット情報を参考に、前ギアは内側、後ろギアは一番外側にしました。

 

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次にハンドルの固定を外して、フレームに縛って固定。この時、接触面には緩衝材を。自分はそこまで自転車の仕組みに詳しくないので、ブレーキと変速機には一切触れないことにしました。

ここで、自分のダンボールは十分に大きい(長い)ことに気づき、両タイヤをはずさなくても収納できることに気が付きました。自転車はタイヤをはいた状態が最も耐衝撃性に優れるらしいので、後ろタイヤを元にもどして、前タイヤだけを外した状態でダンボールに入れることにしました。

 

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飛行機の預け荷物の重量の上限23kgに対し、自転車は11kgくらいで、まだ十分に余裕があります。そこで、ヘルメット(0.5 kg)、キャリア(1.5 kg)、フロントバッグ(約3 kg)、テントとスリーピングシート(1 kg)あたりをスペースに入れておき、自転車が動かないようにしました。それでも余ったスペースには、新聞やタオルなどの衣類ですき間を埋めておきます。

 

自分は日本航空JALの往復チケット(羽田⇔台湾松山空港)を購入していて、23kgの荷物を2つまで預けることができました。なので一つは自転車を入れたダンボール、もうひとつはオルトリーブのリアバック☓2をサランラップでぐるぐる巻きしたものを預け、ラックパックを機内に持ち込もうと思っています。

 

飛行機のオーバーサイズは203cm以上で超過料金がかかります。台湾などのアジア行きの場合、超過料金は片道で1万円かかります。今回は、どうあがいても203cmサイズには収まりそうもないので、空港で超過料金を払って乗ることにしました

 

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分解の際にはずしたネジやキャリア用のパーツは透明の蓋付きのジップロックの袋にひとまとめにしておいた。ジップロック大好き。

 

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自宅→空港への郵送は220と240cmで料金が異なるため、240オーバーのダンボールの上部をはさみで8cmほどカットして240cm以内に収めます。最後に、蓋をして、ガムテープで固定・補強して完成。カットしたせいでダンボールの上部がいびつな形になったが、なんとか3辺の合計が240cm以下に収まりました。

 

空港のスタッフにダンボールを投げられたりすることも予想されるので、「大事に扱ってほしい」という願いを込めてダンボールにbicycleと書いておいた(もっと濃いマジックで書けばよかったのだが家になかった・・・)。

 

 

自転車を国内空港に業者

ググって調べてみると、下の3つが空港への荷物の郵送・受け取りのサービスを行っていました。

  • 郵パック
  • クロネコヤマト空港宅急便
  • JAL ABC

ただし、このうち郵パックとクロネコヤマトでは、自転車のような大型サイズの取り扱いがなく、最大でも160サイズまで。折りたたみ自転車でない限りそんなサイズには収まらないので、JAL ABCに自宅からの運送を依頼することに。

 

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住んでいる地域と配送料金(JAL ABCのサイトより)

 

料金は東京→羽田・成田で、240サイズ 45~50kgで5050円。JAL ABCに電話して、東京から羽田空港、そして荷物が自転車であることを伝えると、サイズを伝えることなく3450円(220サイズの料金)ですと言われました。

「あぁ、 必死にカッターでダンボールをカットした苦労はなんだったのか・・」と思いながらも、予想より安く送ることができてよかったです。
出発の2日前に、運送業者の方に次電車を自宅まで取りに来てもらいました。後は空港で自転車を受け取り、料金を払えば手順2.は完了。結局、慣れない分解・梱包・後処理(部屋の掃除)などに3時間以上かかって、とてもしんどかった。

 

この先の問題は、台湾を自転車で一周した後、現地でダンボール・緩衝材などを調達して、再び自転車を梱包しないといけないことだ・・

言葉が通じない環境で欲しい物資を手に入れて、再び分解・梱包すると考えるだけで気が重くなるが、まぁそれはのちのち考えよう・・

 

自転車を分解する際に参考にしたサイト

永久保存版~段ボール輪行のテクニック~

 - 台湾, 自転車